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同人ゲームを中心としたお気に入りのものたちについての感想などをだらだらと。
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2015.11.23 Mon
蜉蝣 : 明治浪漫ノベルゲーム
制作 : 鴨mile

…それでも人生は続いていく。

ということで、サークル「鴨mile」さんの「蜉蝣」感想です。

時は明治、文明から切り離された村に主人公が訪れることから物語は始まります。
一章、二章は、主人公がヒロインたちや村人との交流を通して、徐々に村に受け入れられる様子をのんびり見守る雰囲気でした。
しかし後半はがらっと変わり、予想とはまったく違う展開に…。
これは穏やかなだけではない、ある男の人生の話でした。

※ここから先はネタバレです。
一章は征治さんがコレラを治療し、村に受け入れられはじめるところまで、
二章は村の「呪い」の正体を突き止め、村が外とつながる一歩を踏み出したところまでと、
紆余曲折ありながらも、心あたたまる良い話でした。
この時点でプレイ前に提示されてた障害もほぼ取り払われていて、
あとはヒロインとの関係性が変化していくのだろうな、と安直に考えていました。
謎のイケメン・十波が登場してからやや不穏な雰囲気になっていたものの、
このままハッピーエンドに向かうだろうと安心しきって読み進めていたのです。

しかし三章以降は今まで持ち上げられてきた分ひたすらに叩き落とされます。

浮柚さんの背負っている宿命でまず思い悩みました。
あのアンジェが泣いてたあたりでなんとなく予想はついたのですが、
やはり浮柚さん 、抱えているものが重い。
桜の話をしたときのあの浮柚さんの表情は…胸が締め付けられましたね。

そしてさらにその後、重大な決断を迫られます。
本編中にある、たった一つの選択肢。
この選択肢、悩まない人はいないんじゃないでしょうか。
浮柚さんの意思を尊重すべきなのかどうか。個を取るか、全体を取るか。
私はいったんプレイを中断し、30分ほど考え込みました。
それでもやっとの思いで決断したのです。自分にとっての道は「上」だろうと。
そして本当にこれで良かったのかと若干後悔しました。
だって浮柚さん結那ちゃん以外の村人全員死亡ですよ!?
そんな展開だと思ってなかったよ!
このシナリオライター鬼畜だろ!
…というのは冗談ですが、進めるのが正直つらかったです。
結局その後、下ルート選んだら浮柚さんと弥十郎が退場してこっちもうわぁぁぁとなるのですが、
先を知らなかったので皆殺しの衝撃は半端なかったです。
個人的に太一の死に方があっけなくてつらかった。非情すぎないか…。

三章以降は重い部分もありますが、結那ちゃんとアンジェがそれぞれ活躍するので
その点はうれしかったですね。
ふたりとも素敵な女性に成長しちゃって…!
アンジェの好感度はもともと高かったし、結那ちゃんは三章以降ぐんと株を上げてきたな、と!
結那ちゃんは影の主人公と言っても過言じゃないはず。
個人的に結那ちゃん視点での展開は、探偵ものっぽくて心が踊りました。
結那ちゃん主人公の女学生ミステリスピンオフはいつ出ますか…?
アンジェもお気に入りのキャラです。
一章・二章では出てくると毎回場を明るくしていた子だったので
三章で故郷に帰ると言い出した時の悲しげな顔はこちらも胸が苦しかったですね。
彼女にはいつも太陽のような存在でいてほしい。
浮柚さんは後半我儘になってきたあたりからぐっと好きになりました。
あと後半の立ち絵可愛い!ビジュアルは一番好みでした。

そしてこの作品で強烈に印象に残るのは
やはり「十波」の存在ではないでしょうか。
登場時から怪しさ満点でしたが、まさかあそこまでやっちゃうとは…。
それでも時代背景といい、十波の境遇といい、憎み切れないというか
絶対に好きにはなれないのに胸に刻み込まれる存在なんですよね。
もうね、上ルートでああなるのは仕方ない。
自分の過去の理想と相いれないなら、どちらかが死ぬしかないよね!
下ルートもこれからどうなるかわかったもんじゃないですよ。…だって十波だし。
個人的には、性別が明かされていない、というところにもグッときています。
最初は執着系ほもかな?とも思いましたけど、
征治さんとの関係はもうそういうものを超越した何かですね。
決して好きじゃないのに、なんでこんな十波について語りたくなるんでしょうね。
プレイした人たちが十波についてどう感じたのか語り合ってみたいです。
良くないけど良いんだよ!というこの複雑な感情を共有したい。

ということで私にとっての蜉蝣は上ルートが正史です。
どちらが良いとかではないし、どちらも複雑な部分はありますが、
私はやっぱり浮柚さんに生きていてほしいんですよ!
プレイした人によって、どちらを選んだかとその理由は違う気がするので
その辺りを語り合ってみたいです。

プレイし終わって改めて選択肢を振り返ってみたのですが、
選んだ先がわかったとしても、どちらを選ぶことも簡単にはさせてくれませんね。
私たちは選択肢の結果をどちらも観測できるし、ある意味セーブとロードを使って
「答え合わせ」をしてから好きな方を選択することができます。
ただ、どちらも選ぶことができるからこそ、あの選択肢を「選ぶ」という行為に重みがあり、
選んだ結果を見届ける責任が生まれるのではないでしょうか。
一通りプレイし終わった今も、選択の重さについて考えさせられる作品でした。
どちらの結果も観測できるプレイヤーとは違って、片側しか観測できないキャラクターたちは、
自分たちの生きざまをどう捉えるのでしょうね。
蜉蝣をプレイして、明治という時代に生きた征治さんたちの人生を垣間見て、
そんなことをぼんやり考えてしまいました。
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